可愛い夏の女児「のしめ」
- 2019.06.14 Friday
- 12:57
JUGEMテーマ:着物 きもの
「のしめ」ってご存知ですか?
赤ちゃんの誕生を祝い、健やかな成長を祈るお参りの時に、お祖母さんやお母さんが赤ちゃんを抱いて、上から掛けて着せる着物のことです。
6月に出産、夏場に着用する女児「のしめ」のお話を頂きました。
夏場なので、「のしめ」も夏物を、とのことでした。(※写真はサンプル品です)
生地が絽目になって透けているのが分かりますか?
横に白いラインが見えますが、絽目といって夏の生地の特徴です。
絽目は通気性が高く、透けた見た目が涼やかさを感じます。
大人の着物と同じで、生まれたばかりの赤ちゃんにも夏物があるんです!
ただし合理的な現代では、夏用の「のしめ」は生産も注文も非常に少ないです。
でも、衣装タンスの中からこの「のしめ」が出てきたら、その子の為に夏場にお参りをしたのが分かりますね。
そんな「のしめ」について。
当店では、女の子用なら「女児のしめ」、男の子なら「男児のしめ」と言って長年お客様にお話ししてきたのですが、いざネットで「のしめ」を調べると「のしめ(熨斗目)」は武士の着用する着物、または能装束や狂言装束のことだと表記され、お宮参りの着物についての記述はありません。
実は「のしめ」って業界用語らしく、正式な言葉ではないようなのです(^_^;)
なぜ「のしめ」って言うのだろう?と調べてみたところ、
模様の配置が、能装束の熨斗目模様と同じだから、その名前がついたと言うもの。
他には、お祝いを表す「束ね熨斗模様」のものが多いことから「熨斗目(のしめ)」と呼んでいると言うものもありました。
上記写真は「束ね熨斗模様」のお振袖。古典柄の代表格の柄で、とってもお目出度いので、振袖や留袖といった礼装の着物によく使われています。
という事で「のしめ」は一般的には「祝い着」「お宮参りの着物」「産着」「初着」などと呼ばれています。
ちなみにお宮参りとは…
産土参り(うぶすなまいり)とは…(コトバンクより)
産土神に詣(もう)でること。特に、生まれた子供が初めて産土神に参ること。地方により参拝日は生後100日目、また男児32日目、女児33日目などと異なる。お宮参り。うぶすなもうで。うぶがみもうで。
以上、長くなりましたが「のしめ」の素朴な疑問についてでした(笑)
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