新しいスタート(恩師との別れ)
- 2018.11.20 Tuesday
- 20:52
JUGEMテーマ:着物 きもの
2018年10月
私が呉服屋さんの基本を学んだ『創作呉服しらい』の白井 尚 社長が87年の生涯を閉じられました。
( 在りし日の白井社長 )
白井 尚 社長はとてもカリスマがあり、当時は呉服業界で注目を集める方でした。
そんな社長の元に全国から「丁稚修行」をするため呉服屋さんの跡継ぎが集まっており、私もその一人でした。
白井社長は「あったかいね…まごころ」をテーマに商いをしておりました。
私たち修業性にも商売の道をしっかりと歩んで欲しいと言う信念のもと
・お客様の喜びを喜びとする
・員店品客
・正しい商売とは何か?
・専門店らしさとは?
など商売の基礎を教えていただきました。
振り返ってみると、
人として真っ当に生きることを徹底的に教えこまれたように思います。
今でも身体の芯まで染み込んでいると思います。
あれから18年経ち、私は自分のお店の社長になりました。
ちょうど同じ時期に、修行先のしらい呉服店が閉店することが決まりました。
( 在りし日の白井健夫専務 )
そして今年に入り社長の弟で、修業時代お世話になった白井 健夫 専務の訃報が届きました。
2018年9月30日をもって修行先のしらい呉服店が閉店しました。
そして、自分のお店が閉店した次の日、白井社長は旅立ちました。
とても不思議でしたが白井社長らしい終い方のように感じました。
自分の中で、一つの大きな幕が閉じたように感じています。
お店に伺った際にしらいの社長と専務が使っていたそろばんを譲っていただきました。
先日そのソロバンを持って写真を撮らせて頂きました。
しらいで学んだことや「あったかいね…まごころ」を胸に次の時代に向けてスタートして行きたいと思います。
そして、どうぞそこれからも私たち丁稚卒業生の頑張る姿を見守りください。
大変お世話になり、有難うございました。